シドニークリケットグラウンドは趣きのあるいいグラウンドだけど、ただいま改修工事中。ジロングは相変わらず勝負に執念深いところを見せたけど…ビジター用の仮説ロッカールームが遠いことが影響したのか？シドニーはもっとラクに勝ってもいい試合。ブリスベンはこの試合のあと、フィッツロイ・ライオンズから、ブリスベン・ベアーズ、そしてフィッツロイ･ライオンズそろっての「殿堂入り」パーティだったとか。勝ってよかった。今年のグランドファイナルの予行演習?はもつれにもつれたが、Travis Cloakの爆発もあってコリングウッドが辛勝。グレートウエスタンシドニーに移籍したTom Scullyが初めて古巣、MCGへ登場、ヤジとブーイングはそれにしてもすごかった。このコラムで絶賛しまくってきたアデレードはチーム内にインフルエンザ蔓延とかで小休止。
 
 
シドニー80　―　ジロング74、
ブリスベン114　―　ウエスタンブルドッグス 56
コリングウッド85　―　ウエストコースト82
エセンドン 113　―　フリーマントル 89
メルボルン 135　―　グレートウエスタンシドニー 57
ノースメルボルン 121　―　アデレード 89
 
いよいよホームストレッチ。この節はなんといっても金曜日の試合。シーズン前は優勝候補とされながら、今ひとつピリッとしない両チーム、特にカールトンは話題になるのがグラウンドの外ばかりと頭が痛い…。
 
６月２９日（金）カールトン-ホーソン
６月３０日（土）コリングウッド-フリーマントル、アデレード-リッチモンド、ウエストコースト-ゴールドコースト、エセンドン-ウエスタンブルドッグス、
７月１日（日）ジロング-ポートアデレード、ブリスベン-メルボルン、シドニー-グレートウエスタンシドニー
 
 
＜この選手に注目！＞
Jonathan Brown　ブリスベン・ライオンズ　背番号16番



今年はシーズン開幕から顔面骨折2回と、こわもてにますます磨きがかかることになってしまったが、チームへの影響力の強さ、圧倒的な存在感はまさに「ザ・キャプテン」。フルフォワードというポジションも含めて、少しオールドファッションかもしれないけれど、20歳そこそこの若造キャプテンと訳が違う。できれば引退はようやく芽の出てきた若手に未来のチームのお膳立てができるまで待ってほしい。テレビの「フッティ・ショー」で見せる、こなれた態度も好感度高し。でも歌わないでね。

今シーズンとにかくエキサイティングなのがプレシーズン優勝のアデレード。この節はようやく調子のでてきたセントキルダを地元に迎えての一戦。後半ひやりとしたが、一貫したアグレッシブな戦いぶりからチームの団結力、目的意識が見てとれる。一方のセントキルダ、周りがどんなにがんばってもフォワードがゴールできなければ…中でもJustin Koschitzke は深刻かも。同じくひやりとしたのはリッチモンドとノースメルボルン。グレートウエスタンシドニーはドラフト1位のJonathon Pattonがデビュー、どしゃ降りの中、早速1ゴールは立派。
 
ウエストコースト79　―　カールトン 69
アデレード 115　―　セントキルダ 111
リッチモンド 86　―　グレートウエスタンシドニー 74
ノースメルボルン 87　―　ゴールドコースト 80
ホーソン 135　―　ブリスベン 70
ウエスタンブルドッグス 95　―　ポートアデレード57
 
シーズン中盤の変則カードは次の節まで。ケガ人が多いながら連敗しない今のチーム状態も似ているコリングウッド-ウエストコーストは今年のグランドファイナルの予行演習になるか。グレートウエスタンシドニーとメルボルンは今シーズン2勝目をかけての対決。
 
６月２２日（金）シドニー-ジロング、６月２３日（土）ウエスタンブルドッグス-ブリスベン、コリングウッド-ウエストコースト、フリーマントル-エセンドン、６月２４日（日）メルボルン-グレートウエスタンシドニー、ノースメルボルン-アデレード
 
 
＜この選手に注目！＞
Kurt Tippett　アデレード・クロウズ　背番号４番
 
運動能力の高さを感じさせる柔らかな身のこなし、競ってもよし、走ってもよしで、今シーズン、ついに新世代のフォワードとして花開いた。202センチ104キロの体格はバスケットボールでも国内代表になれるほどだったとか。チームメイトで独特の存在感があるAndrew Walkerとのライバル意識もいい刺激。クイーンズランド出身だけにフリーエージェントになったときが少し心配だけど、それは先のこと。今シーズンはファイナル4入りを目指してバディに迫るくらいの勢いでゴールを蹴りまくってほしい。

メルボルン、勝った！しかも相手はエセンドン。「残りのゲームは比較的結果の予想しやすい節かも」なんて大うそ。手に汗にぎる番狂わせがいっぱい。リッチモンドは勝てるチャンスをものにできなかったセントキルダ相手に辛勝。Jack RiewoldtはいとこのＮickを相手にまたまた８ゴール。一方コールマンメダルのライバルLance Franklinは１３ゴールとこちらも爆発、この争いもおもしろくなってきた。グレートウエスタンシドニーはジロング相手に前半リードも、再びスタミナ切れ。ブリスベンはアウェイで調子のでないウエストコーストに２ポイント差勝ち。ポートアデレードはカールトン相手に圧勝。
 
リッチモンド121　―　セントキルダ 113
ポートアデレード 99　―　カールトン 45
メルボルン 58　―　エセンドン 52
アデレード 111　―　フリーマントル 82
ホーソン 174　―　ノースメルボルン 59
ジロング 126　―　グレートウエスタンシドニー 61
ブリスベン102　―　ウエストコースト 100
シドニー132　―　ウエスタンブルドッグス40
コリングウッド 149　―　ゴールドコースト52
 
 
次節11節、６チームが中休み。カールトン対ジロングが７位と８位の対決なんて、シーズン前、誰が予想した？
 
６月８日（金）　カールトン-ジロング、
６月９日（土）　リッチモンド-フリーマントル、ゴールドコースト-セントキルダ、エセンドン-シドニー、
６月１０日（日）　ポートアデレード-ホーソン、
６月１１日（祝）　メルボルン-コリングウッド
 
 
この選手に注目！
Gary Ablett　ゴールドコースト・サンズ　背番号9番
 
１０節にAFL史上タイ記録となる１ゲーム５３タッチ（+7タックル）をマーク。ますます孤軍奮闘の感が強くなってきた。ジロング時代はチームメイトも劣らずいい選手ぞろいだったので移籍して、覚悟はしていたとは思うけど、ここまで大変なのは想定外かも。初勝利に向けて、がんばってください。

リッチモンド大金星、ではないのだそうな。シーズンはじめから「今年は違う」と言われ続け、そんな新生タイガースがホーソン相手についに牙をむいたのがこの試合。翌日MCGの駐車場が水浸しで使えなくなるほどのどしゃ降りと最悪のコンディションで6ゴールのJack Riewoldtはすごい。
Lenny Hayes　250試合を快勝で飾ったセントキルダ。モニュメンタルなことになぜか弱いチームだけど、今回は違った。
アデレードは本当にびっちり詰まった地元ファンの前で第４Qに力尽きたが若いチームだし監督も前向きで心配なし。
ウエスタンダービーは前半同点で折り返し、でも結果はご覧の通り。
 
ジロング95　―　ウエスタンブルドッグス 75
リッチモンド 137　―　ホーソン 75
ポートアデレード 118　―　ゴールドコースト 70
セントキルダ 111　―　シドニー 83
エセンドン 119　―　グレートウエスタンシドニー 53
コリングウッド 75　―　アデレード 49
ノースメルボルン112 　―　ブリスベン 96
カールトン107　―　メルボルン49
ウエストコースト 84　―　フリーマントル36
 

 
次節１０節、ハイライトはセントキルダ対リッチモンド。勝ったチームはファイナルへ一歩近づく。ホーソンとシドニーは油断できない試合が続く。残りのゲームは比較的結果の予想しやすい節かも。
 
６月１日（金）
セントキルダ-リッチモンド、

６月２日（土）
ジロング-グレートウエスタンシドニー、ホーソン-ノースメルボルン、フリーマントル-アデレード、エセンドン-メルボルン、ポートアデレード-カールトン、

６月３日（日）
ブリスベン-ウエストコースト、シドニー-ウエスタンブルドッグス、コリングウッド-ゴールドコースト
 
 
＜この選手に注目！＞
Trent Cotchin　リッチモンド・タイガース　背番号9番
 
リッチモンドの善戦を支えるミッドフィールダー勢の核。シルキーなボールさばきと混戦に強いタフさが身上。もちろん走ってもよし蹴ってもよし。「生涯タイガー」を明言しており、ファンからの人気も絶大だ。

エセンドン、ついにシーズン初の首位…と書き出す予定にしてたけど、そうはウエストコーストがおろさない。エセンドンがトップに立ったのは20時間ほど。
トホホな２チーム同士の激闘はノースメルボルンが第４Qに３２ポイントのリードをポートアデレードに追いつかれてダブル・トホホに。ジロングの監督Chris Scottがやたらと「ベスト４に入れなくてもファイナルには出られる」と言うのが気になるこのごろ。
一方、アデレードの好調はずばり本物。
 

コリングウッド96　―　ジロング 84
ポートアデレード 95　―　ノースメルボルン 93
ホーソン 119　―　フリーマントル 63
シドニー 138　―　メルボルン 37
ウエスタンブルドッグス 72　―　ゴールドコースト 34
エセンドン 128　―　リッチモンド 109
ブリスベン 132　―　グレートウエスタンシドニー 40
アデレード124　―　カールトン 55
ウエストコースト 121　―　セントキルダ91
 


 
次節、ハイライトはアデレード対コリングウッド。ジロングとカールトンはお客さん相手に建て直し。２位のボンバーズは師匠と対決、ゲームよりも試合前の舌戦のほうがスリリングか。西のほうでは今年初のダービー。
 
 
５月２５日（金）
ウエスタンブルドッグス-ジロング、

５月２６日（土）
リッチモンド-ホーソン、ゴールドコースト-ポートアデレード、セントキルダ-シドニー、グレートウエスタンシドニー-エセンドン、アデレード-コリングウッド、

５月２７日（日）
ノースメルボルン-ブリスベン、カールトン-メルボルン、ウエストコースト-フリーマントル



 
＜この選手に注目！＞
Jobe Watson　エセンドン・ボンバーズ　背番号4番
 
みるみるたくましくなってきたJobeおぼっちゃん（失礼）、親子ルールで入団以来、なかば運命づけられていたキャプテンぶりも板についてきた。ゴールも蹴れるミッドフィールダーとして好調チームを久しぶりのファイナルシリーズに導けるか。シーズン中盤のこれからが正念場。ケガしないでね。
 
（ゆ）